お江戸川柳お笑い旅
~江戸古川柳を令和の現代に(ホトトギスの歌は・・)~
2022年2月24日
執筆:役員室 山口 卓
江戸時代の川柳は数えきれないほど残されておりますが、
これらは、現在静かなブームになっているサラリーマン川柳のご先祖様。
サラリーマン川柳が日常を反映したものが多いのに対して、江戸古川柳は当時の日常だけではなく、
歴史に通じる作品が多くあります。
今回はその中から歴史ものを選びまして、その作品を令和の現代版に作り換えればどんな風になるのか、
とやってみます。さてどうなりますか・・。
信長・秀吉・家康のホトトギスと言えば・・・
有名な戦国の三英傑を例えたホトトギスの句は皆さんご存じの方多いと思います。
・「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」(織田信長)
・「鳴かぬなら 鳴かせて見せよう ホトトギス」(豊臣秀吉)
・「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」(徳川家康)
これらは、江戸時代中期頃には作られたらしく、三人の性格をホトトギスを使って表現しています。
天下取りへの道のりを上手く表した巧みな句と思いますね。
ところが・・。江戸時代末期になるとこんな句が出現します。
・「鳴かぬなら 鳥屋にやれよ ホトトギス」
この句はご存じの方少ないのでは?と思いますが、
1800年代前半、文政~天保年間に書かれた「甲子夜話(かっしやわ」という本の中に記されている句です。
冒頭の三英傑の句のパロディー版ですが、「何とかしてやろう」という気持ちをまるで感じさせず、
どこか醒めていますね。
これもある意味、江戸末期の「太平の世が200年続いた気概」を感じさせる迷句?かも知れません。
いつの時代でも少し斜に構えたこういうタイプの人っているのですよねぇ。
令和版ホトトギスの句は・・・
さて、それでは江戸末期から200年後にタイムスリップしましょう。
時は令和のデジタル時代です。ここからは、気概を込めて「令和のホトトギスかくあるべし!」を、
筆者が熱く詠みたいと思います。
・「鳴かぬなら AIが診断 ホトトギス」
ホトトギスの鳴き方、AIで異常判定します!
・「鳴かぬなら デジタルトランスフォーメーション ホトトギス」
デジタル技術(DX)でホトトギス変革だ!
・「鳴かぬなら 鳴き方改革 ホトトギス」
ホトトギスも働き方改革やるぞ!
なんて、如何でしょうか?
えっ?「でも、これじゃあ令和のホトトギスは優雅に鳴いていられない」ですって?
う~ん、やっぱり・・。
・「鳴かぬなら ワークライフバランス ホトトギス」・・かな。
追加でこちらもいかがでしょうか
ついでにもう一丁、戦国の三英傑に関しては、このような句もございます。
・「信長は 日本一の 猿使い」
これは解説要りませんよね。
ただ、お江戸の庶民にかかれば、天下の太閤豊臣秀吉も一匹のサルになってしまう・・。
「英傑も 恐るべしかな 江戸庶民」というところですね。
しかしそれならそれで・・。今度は太閤秀吉から徳川家康への天下バトンタッチに対する一句を。
・「家康は タヌキで猿から 天下取り」
家康は、しばしばタヌキぶりを発揮した計略で敵を倒し、大坂冬・夏の陣でもだまし討ちで
大坂城の堀を埋めて豊臣家を滅亡に追い込みました。そんな家康は、別名「狸おやじ」とも呼ばれます。
とは言え、徳川時代には家康公は権現様。簡単に言えば、この世に現れた神様です。
江戸時代にこんな句を詠んだら市中引回し獄門の刑ですので、もちろんこれは筆者の勝手な創作です。
あ~江戸時代じゃあなくて良かった(笑)。
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