富永電機株式会社様

同業他社での導入実績と確かなサポート体制が評価されたスーパーカクテルデュオ販売

業界特有の商慣習に合わせたシステムの構築。ビジネスパートナーとの取引を最適化し、業務効率化を実現

1920年に創業された富永電機株式会社のデバイス営業部様。名古屋を中心とした中部エリアを広くカバーし、半導体を始めとする各種電子部品の販売等幅広く多彩な商品を提供しています。

そのような同社が直面したのが、仕入れ先であるメーカーの商流変更への対応と、Windows XPのサポート期間終了という2つの課題です。

ハードの切り替えとともに、ビジネスパートナーであるメーカーの商流変更にスムーズに対応するためのシステムの見直しは必要不可欠でした。

富永電機株式会社様

森 弘吉 様

デバイス営業部
森 弘吉 様

富永 充敏 様

デバイス営業部
富永 充敏 様

伊藤 清治 様

デバイス営業部
伊藤 清治 様

課題

  1. 長年使用してきたシステムでは対応できない業務が増加。OSのバージョン更新との兼ね合いもあり、効率的なシステムの導入が必要不可欠。
  2. ビジネスパートナーである電子部品メーカーの商慣習にマッチするシステムを導入することで、業務負荷を軽減し効率化したい。

導入効果

  1. 同業での構築実績のあるサポートベンダーを採用することで、スムーズかつ短納期で新システムに移行することができた。
  2. 商品の入荷から引当、出荷までのオペレーションを自動化。業務の大幅な効率化を実現し、人的なミスを軽減することができた。

導入背景

長年使用してきたシステムでは、メーカーの商流変更への対応が困難に

スーパーカクテルの導入前に使用されていたシステムは、動作のインフラがWindows 7に対応していないものでした。また、同社が使用されていたOSはWindows XPであったため、2014年4月のサポート期間終了に合わせてOSの更新も求められていました。

「以前のシステムは、Windows98の頃から使用していたものでした。OSがXPに上がる際にも、既存のシステムをそのまま使うか、新しく組み直すかという議論があったのですが、そのときは継続して使う方向で話がまとまり使用を続けていました」(森様)

以前のシステムの継続使用が決まってから昨年までの間、半導体業界や同社を取り巻く環境は劇的に変化し、ビジネスパートナーである電子部品メーカーの商流も時代に合わせる形で少しずつ変わってきていました。

「ここ数年、既存のシステムでの運用には限界を感じていました。メーカー商流変更に対してカバーできない業務が増え、作業の負担も大きくなっていたのです。そこに、メーカー側の構造改革が重なり、さらにはWindows XPのサポート終了ということもあり、このタイミングでシステムを見直そうということになりました」(伊藤様)

導入効果

半導体業界での導入実績と、サポート体制・安心感を重視して選定

商流変更へのスムーズな対応と、Windows OSのバージョンアップ。限られた時間のなかでシステム変更を速やかに行うべく、明確な評価基準をもって最適なパッケージの選定が行われました。 それが、スーパーカクテルデュオ販売でした。

ベンダーならびにシステム選定の際に最も重視したのは、価格や機能よりも『同業他社での導入実績』でした。

「複数のベンダーさんに声を掛けさせてもらったのですが、スーパーカクテルについては同業他社さんが導入されているという情報を得て、内田洋行さんに『基幹ソフトの購入を考えています』と、メールで問い合わせをしました。その際、『同業のA社さんで導入実績があるそうですね』と一文を添えたところ、A社さんのプログラムを設計した、三菱電機インフォメーションネットワーク社(以下、MIND)さんをご紹介いただいたのです。当社もA社さんとのお付き合いがあるのでスーパーカクテルについて伺ったところ、問題なく安定運用されているとのことだったので、最初からMINDさんのポイントは高かったですね。安心して切り替えられるのではないかと感じました」(森様)

「要件定義をしていくなかで、どのベンダーさんもこちらの細かな要求に対して『できる』と回答してくれたのですが、やはりどこかに『本当にできるのだろうか?』という不安がありました。他の業界のことはあまりよくわかりませんが、半導体業界特有の商慣習に合わせたシステムを構築してくれるのかどうか心配でしたね。そういった面では、導入実績のあるMINDさんの安心感は大きかったです。正直なところ、他のベンダーさんの方が価格が低いところがあったのです。それでもMINDさんに決めたのは、フルサポートという安心材料と、こちらの要求や問い合わせに対するレスポンスの良さもありました。以前契約していたベンダーさんは、保守・メンテナンスの対応もあまりよくなく不満が多かったので、スピーディーで丁寧な対応は魅力でしたね」(伊藤様)

同業他社での導入実績と確かなサポート体制が評価され、導入されたのがスーパーカクテルデュオ販売でした。

同業他社のプログラムをベースに、カスタマイズして業務を効率化

2013年10月にスーパーカクテル導入のためのプロジェクトが動きだし、システムが稼働したのは2014年5月。同業他社で使用したプログラムをベースにすることで、約8カ月という短期間での導入を実現しました。

「半導体の販売業務には特殊な業務が多く含まれてくるので、既存のシステムよりももっと効率よく使えるようにしたいという思いがありました。例えば、受注入力から売上までを自動化できるような要件定義ですとか、ベースとした先述のA社さんのプログラムを当社の業務に合わせて最適化できるように打ち合わせをさせてもらいました。A社さんとは商流も同じですし業務内容も似ているため、こちらの要望がすごく伝わりやすかったように思います。『A社さんではこういった形の業務フローが組めるのですが、富永電機さんではこのフローはどうしますか?』といった分かりやすい提案もあったので、非常に打ち合わせが進めやすかったです」(森様)

「プロジェクトの始動から稼働までの間は、毎回じっくりと時間をかけて打ち合わせを行い、細かい部分を詰めていきました。なるべくスピーディーに、なおかつ既存のシステムとオーバーラップしながら推移させていくということができたのも、短期間での導入を実現できた大きな要因だと思います」(伊藤様)

「操作性の面では、既存のシステムを長年使っていたこともあるので、ある程度近い形で操作ができるようにお願いしました。そのため、大きな混乱もなくスムーズに移行できたかと思います」(森様)

二重入力を排除することで業務を効率化。自動化により、出荷ミスを大幅に軽減

スーパーカクテルデュオ販売の導入から約4カ月。実際に使用して感じたメリットをお話いただきました。

「入荷から引当、出荷までの処理を自動化できたので、オペレーションが大幅に省力化されました。以前は、入荷してから委託している倉庫に指示を出さなければ出荷がされなかったため、出荷ミスが発生してしまうことも少なくありませんでしたが、入荷があれば納期に間に合うように伝票を発行できるような仕組みを作ったので、ミスも軽減し、作業時間も大幅に短縮されました」(森様)

「製造系のメーカーさんのシステムは在庫ありきで作られていることが多いように思います。しかし、半導体の場合は、まずどのような需要が半年先・1年先にあるのかという見込みを立てなければいけません。また、前工程や後工程など、様々な要素が複雑に絡み合ってきます。それらをカバーするためにはスーパーカクテルが最適でした。半導体を扱うようになり、手入力で作業するような時代から20数年が経ちますが、これほど安心して使えるシステムはないと感じています」(伊藤様)

「アフターケアについても、とても丁寧かつスピーディーに対応していただいています。こちらからの要望や相談等をお伝えするために、3 カ月に1 度のペースで保守連絡会という会議を行うことになっていて、つい先日にもいくつか細かな要望を出させてもらいました。 それらの要望に対して、半分以上の項目は約1カ月で改善できるとの返答をいただいています」(伊藤様)

今後の展望

時代やニーズに合わせて常に改善を行い、ビジネスパートナーとの関係を強化

業務の更なる効率化と、ビジネスパートナーである電子部品メーカーの期待に沿ったシステムの構築を目指す富永電機株式会社様。スーパーカクテルの位置づけと、今後の展望をお伺いしました。

「現在必要としている機能は、ほぼカバーできていると思います。ただ、メーカーからはロットトレース機能の構築を求められているため、物流業務と販売業務を連携させる仕掛けを作っていきたいと考えています。現状持っている入荷までのロットトレースコードと、出荷までのトレースコードをリンクさせることで、エンドユーザー様までのトレース管理が可能となり、作業が省力化できるとともにメーカーの期待に沿うことにもつながります」(伊藤様)

「劇的な進化を続けているエレクトロニクス分野において、これまでのようにお客様のニーズに応えて良質な製品を納入するというだけでは、新たなチャンスは生まれないと考えています。これからの私たちに問われるのは何よりも提案力であり、常に一歩先を見据えてより良い製品やサービスを提供できるよう努めていきます」(富永様)

ビジネスパートナーの期待に応えながら、新たな価値を提案し続ける富永電機株式会社様。その基盤を支え、更なる発展への道をともに歩むのがスーパーカクテルです。