電子文書時代に求められる“信頼”のかたち
― トラストサービスの必要性と制度動向 ―

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2025年8月19日

電子文書の信頼性は、業務効率だけでなく企業の信用力にも直結します。トラスト技術の制度動向と製造業での活用事例から、今求められる「どのようにデータの信頼性を担保するか」を考えます。

第1章:業務の電子化が進む中で問われる「信頼性」

コロナ禍をきっかけに、企業の業務プロセスは一気に電子化が進みました。契約書や稟議書、請求書など、今までは紙で扱っていた文書が次々とデジタルに置き換わり、ワークフローや電子契約サービスの導入も広がっています。こういった傾向によって業務効率の向上やリモート対応の柔軟性といったメリットを感じている方も多いのではないのでしょうか。
一方で、電子文書には「誰が」「いつ」「何を」行ったのか証明する仕組みが必要です。紙と印鑑がかつて担っていた“信頼(トラスト)”の役割を、デジタルの世界でどう実現するのかが大きな課題となっています。例えば契約書のやり取りを例にとると、送信者が本人であることを証明できなければ、なりすましのリスクが生じます。また、文書の内容が途中で改ざんされていた場合、それを検知できなければ契約の有効性を問われかねません。
更には、「その文書を受け取っていない」と主張されるリスクもあります。こうした締結したはずの契約事項などを否認されるリスクは、企業間取引において法的トラブルや信用失墜につながる可能性があるために無視できません。つまり、電子文書の信頼性をどう担保するかは、企業活動の根幹に関わるテーマなのです。

第2章:国が進める「トラスト基盤」整備と制度化の動き

こうした背景を受けて、日本政府も「トラスト」の確保を重要課題として位置付けています。Society5.0やデジタル田園都市国家構想の実現に向けて、行政手続きや商取引のオンライン化が進む中、電子文書の真正性や改ざん防止、否認防止を制度的に支える仕組みが求められているのです。
その一環として、総務省・経済産業省・デジタル庁は2021年から「トラストを確保したDX推進サブワーキンググループ」を設置し、関係する制度の整備を進めてきました。2023年にはタイムスタンプ認定制度がスタートし、電子文書の存在時刻を証明する技術の信頼性が制度的に裏付けられました。また、電子署名の正当性を担保する「特定認定業務」に関しても、国の認定制度が設けられており、認定事業者による署名は法的効力の高い信頼性を持つとされています。
こうした制度は、DXが進みますますデータの流通が活発になる中で、企業が安心して電子文書を活用する環境を整える基盤として期待されています。

第3章:製造業に見る電子署名・タイムスタンプの活用事例

製造業においても、品質管理や工程記録、出荷履歴などの文書は、その真正性や承認証跡が重要です。電子化が進む中で、改ざんやなりすましといったリスクにどう対応するかが、現場でも課題として挙がっているのではないでしょうか。
このような課題に対して、電子署名とタイムスタンプの活用が有効です。たとえば医薬品製造の業界において、厚生労働省のERES指針では、電子署名によって記録の作成者を明確にし、改ざんされていないことを保証することが求められています。また、タイムスタンプは、記録が特定の時点で存在していたことを証明する技術として、履歴管理や監査対応に活用されています。
さらに、米国FDAの「21CFR Part11」では、電子署名の本人性や記録の真正性を担保するための技術的・運用的要件が定められており、信頼性確保の国際的な基準として広く認知されています。こうした制度に準拠することで、製造業では品質保証(GMP)や法的リスクへの対応力を強化し、業務の透明性と信頼性を高めることができます。

第4章:企業に求められる「トラスト」を実現する当社サービス

電子署名の信頼性をどう確保するかは、企業の信頼や業務効率、さらにはコンプライアンスにもかかわる、経営レベルのテーマです。
当社では、電子署名関連サービスを通じて、企業の電子文書に対してトラストの実現を支援しています。特定認定業務に関する国の認定およびタイムスタンプ認定を取得しており、24時間365日の監視体制により、安心してサービスを利用頂ける環境を整えております。これらにより契約書や稟議書、請求書などの重要文書に対して、真正性・改ざん防止・否認防止といった要件を満たす文書管理の運用が可能となります。
このように当社では国の法令・ガイドラインに準拠したソリューションを通じて、お客様のビジネスを下支えいたしますので、電子文書の信頼性に課題を感じていらっしゃる方は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

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  • デジタル田園都市国家構想は内閣官房会計担当内閣参事官の登録商標です。

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