ノーコードのデータ連携ツールとは?
利用シーンと導入メリットを解説
- #データ連携
2024年11月14日
業務SaaSの導入やデータ利活用業務に伴い、ノーコードのデータ連携ツールを評価検証される企業が急増しています。ノーコードツールは業務処理、データ連携処理を短期で内製化できる点から、DX人材不足の対策としても注目されています。
本コラムでは、株式会社セゾンテクノロジー 営業本部 事業企画統括部 プロダクトセールスエンジニアリング部 杉本 泰一氏にご執筆いただき、ノーコードのデータ連携ツールの利用シーンや特徴、導入メリットをご紹介いただきます。
利用シーン どんな人が使うのか
ノーコードのデータ連携ツールを利用される方は大きく2つのパターンに分けられます。
ひとつは、自社利用におけるIT/IS※部門です。こちらではSaaS/システム間連携の開発やデータ利活用基盤の“内製化”を主な目的とされることが多いです。
もう一つは、システムインテグレータの受託開発における利用です。こちらでは従来のスクラッチ開発と比較して、品質・コスト・デリバリの要求を高く満たすためにツールを採用されるケースです。
※情報システム

利用シーン どんな処で使われるのか
データ連携ツールは次のようなシーンで利用されます。最近では、IT/IS部門やDX関連部門によるデータ利活用の連携基盤として活用されるケースが急増しています。
- 基幹システムと周辺システムのデータ連携
- 新システムと旧システムのデータ連携
- SaaS WebAPI連携
- BI/データ分析の自動化
- 生成AIサービス連携
- 手作業を伴う業務の自動化
業務系SaaSが急速に普及する一方で、コア業務のシステムはまだまだオンプレ環境に存在しており、システム間やクラウド/オンプレ間のデータ連携の需要が増えつつあります。さらには、DWHなどで各システムのデータを活用する際にも必ずデータ連携の検討が発生します。
2025年の崖と呼ばれるようにIT人材不足が深刻化する中、システムやデータの疎結合化への対処にはデータ連携が重要であり、各企業はノーコードツールを活用した内製化に打って出ています。
データ連携の内製化を実現するための機能
前述の利用シーンを実現するための技術として、ノーコードのデータ連携ツールにはアダプタ(またはコネクタ)という機能があります。
アダプタはSaaSやDB/DWH、アプリケーション、ファイル伝送といった様々なITリソース同士をつなぐことができる機能の総称です。SAPを始めとしたERPシステム、Salesforceやkintoneといったクラウドサービス、AnalyticMartやSnowflake、Tableauといったデータ活用ソリューションまで幅広い環境に対応することが求められます。
ITリソースをつなぐ機能以外に、データ処理に必要なプロセスのフロー、繰り返し、条件分岐、エラー処理などの機能があることも特徴の一つです。

導入メリット
実際にノーコードのデータ連携ツールを使ってシステムを開発した企業からは、下記のような声が挙がっています。
- 業務要件の変化に素早く対応できるようになった
- データ連携を内製化できるメンバーが増えた
- 経営に必要なデータの収集や可視化のリードタイムが短くなった
- データの疎結合連携の仕組みにより、新システムとの接続が簡単になった
- プロトタイプが簡単に作れる
- データ連携処理の品質にバラつきが少ない
- SaaS導入時に固有の技術や仕様の習得が必要ない
ツールのベンダーによってはデータ連携のテンプレートを提供しているため、一から連携処理を作らなくてもよい点も挙げられます。スクラッチ開発と比べて、開発工数が7割削減できた事例もあります。
導入実績5,500件以上
ノーコードデータ連携ツール DataSpider Servista
国産の代表的なデータ連携ツールとしてセゾンテクノロジー社製のDataSpider Servistaがあります。
DataSpider Servistaは下図のようにアイコンと関係線でデータ連携の処理フローをノーコードで作成できるツールです。

国産ソフトウェアならではの品質と高い開発生産性を実現させる開発支援フレームワークを備えている点が特徴です。開発支援フレームワークは大きく、設計、実装、テスト、運用の4つのカテゴリに分けられます。具体的には、仕様書の自動生成機能や、処理の共通化、テスト自動化、本番環境への移行機能など、シンプルな用途から高度な開発運用支援機能まで兼ね備えています。
まとめ
データ連携のカテゴリ以外にもノーコードのツールは種類も豊富に登場してきています。ノーコードのSaaSやデータ連携ツールを組み合わせることで、本当に1行もソースコードを書かず、数日のうちに新たなDX業務を始めることが可能となります。
IT経営を加速させる業務系SaaSの台頭とIT人材不足の波が同時に押し寄せる中、今後より一層、データの連携・活用のニーズが高まるものと考えられます。スピーディーなデータ連携基盤の導入をご検討の方は、今回ご紹介したノーコードのデータ連携ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
- SnowflakeはSnowflake Inc.の登録商標です。
- Tableauはセールスフォース インコーポレイテッドの登録商標です。
- DataSpiderは株式会社セゾンテクノロジーの登録商標です。
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