「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら世界の歴史は変わっただろう」17世紀のフランスの哲学者パスカルの遺稿集「パンセ」に書かれた言葉です。ご存知クレオパトラは、東洋の楊貴妃、小野小町と並ぶ世界3大美女の一人、西洋代表ですね。「人間は考える葦である」で有名なパスカルは、歴史上の美人コンテストをやりたかった訳ではなくて、鼻の大小など些細な事（？）で歴史の局面が大きく変わると言いたかったとか。クレオパトラはその美貌で、ローマ帝国のカエサル、アントニウスなどの英雄を虜にしたと言われ、それで古代国家の命運と歴史が大きく動いたのはご存知の通りです。ちょっとしたルックスが今に繋がる2000年の歴史を変えて行ったのですねえ。
さて、クレオパトラから2000年後の現在ですが、今やジェンダーフリーでダイバーシティーの時代です。美女ならぬ「あのイケメンのルックスがもう少し・・」なんて事でも未来の歴史が変わっちゃうかも知れませんねぇ。「えっ、そんな事で・・。これから大丈夫かな・・。先行き心配です・・」。
いやいやご心配なく。「笑顔千人力」とも言います。これは2000年来変わっていない。かのクレオパトラは大変機知に富んでいて、それも大きな魅力だったそうです。ルックスじゃなくて笑顔で明るさにあふれる社会作りをみんなで目指したいです。きっとそれで世の中が変わって行きますよ。
そう言えばあなた、最近笑顔忘れていませんか？（笑）

話題はガラッと変わって、「競馬を成り立たせるのは意見の相違である」（マークトゥエイン）なんて名言（？）が有ります。なるほど妙に納得感あります。競馬は16世紀イギリス発祥。世界に広がり発展しました。名馬必ずしも勝たずで、ここが面白いし奥が深い。数百年に渡るサラブレッドの血統などの研究が一生懸命されていますが、レースでは見解一致が必ずしも是ならずです。
そう考えると賛否両論と言うのはいつの時代にも社会や業界の発展のためには大事ですね。「俺の言う事は絶対に正しい。言う事を聞け！」の頭の固いパワハラ系上司の指示に臆せず、あなたも世のため、会社の発展のために貴重なご自身のご意見を心がけたら如何ですか？　但し勘に頼る思い付きの意見ばかりでは信用無くして相手にされなくなる恐れ大です。この点はくれぐれも心してご注意を。
競馬だって勘と思い付きだけで勝てるほど甘くないですよね。

さて最後に政治の世界の名言を。これこそ名言の宝庫、そして今に通じるものが多いです。今回はその中から筆者が傑作名言と考えているフランスのクレマンソーの言葉を取上げます。クレマンソーは19世紀末～20世紀前半の政治家で、第一次世界大戦中にフランス首相に就任し、強大なドイツを打ち破ってフランスを救った偉大な指導者です。その彼は次の名言を残しました。
「最悪の政治家を決めるのは極めて難しい。これこそ最悪の奴、と思ったとたん、もっと悪い奴が必ず出て来る」。皮肉交じりの鋭い名言です。また、その正しさを歴史が証明しているのが凄いです。第一次世界大戦では欧州は死者一千万人以上を出して荒廃してしまったのに、それに懲りずに第二次世界大戦を引起こし、前大戦以上に世界を破滅に導いた政治家が出て来る訳ですから。残念ながらこの言葉、未だに世界中至る所で通用してしまいます。まるで「ブラック政治家コンテスト」のように。こんなのでグランプリは困るのですが今でも結構有力候補者いますよね。

しかしちょっと待った！　他国はともあれ、我が国は違うでしょう。日本では「いやあ、最高の政治家を決めるのは極めて難しい。これこそ最高の奴、と思ったとたん、もっと素晴らしい奴が必ず出て来るよ」と言いたい。日本の政治家さん達、如何でしょう？　胸を張って言えないですか。
えっ、それは到底難しいでしょうって？　ウーン日本社会の未来に期待を込めての願いなのですがねぇ（祈）。