富士フイルムメディカル株式会社様

SecureMinder プライベート

医療機関とメンテナンス拠点をセキュアで広帯域のネットワークで結びサービスレベルの向上を実現

医療情報ネットワークシステムや医療用デジタルイメージング機器の販売と技術サービスを提供する富士フイルムメディカル株式会社(FMS)。

同社は、病院やクリニック、診療所などの医療機関に販売した医療画像管理システムのリモートメンテナンス用回線に、厚生労働省のガイドラインのセキュリティー要件を満たした三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社(MIND)の「セキュアネットワークサービス」を採用。

セキュアな環境においてメンテナンス時間の短縮を実現するとともに、迅速な対応によるサービスレベル向上を実現しました。

富士フイルムメディカル株式会社

九々 佳則 氏

取締役・執行役員
サービス&サポート事業本部長
兼 同 事業推進部長
九々 佳則 氏

星 洋美 氏

サービス&サポート事業本部
事業推進部
次長
星 洋美 氏

白戸 邦明 氏

サービス&サポート事業本部
事業推進部
マネージャー
白戸 邦明 氏

導入背景

サービスレベル向上のために、メンテナンス回線の広帯域化を決断

FMSは世界トップシェアを誇る医療用デジタルX線画像診断システムや、医用画像情報システムPACS「SYNAPSE(シナプス)」、診療所と地域の病院をネットワークで連携するクリニックソリューション「C@RNA」などの設計、開発を手がけ、地域診療の質的向上を支援しています。

医療現場を支えるエンジニアリングの質の高さも強みのひとつで、システムエンジニア(SE)やフィールドサービスエンジニア(FSE)による導入、アフターサービスの支援を手がけるサービス&サポート事業本部では、お客様である病院、診療所、クリニックが導入したSYNAPSEのメンテナンスをリモートで行っています。

これまでは、メンテナンスの回線にデジタル公衆電話回線(ISDN)を利用していましたが、システムの高機能化でISDNではシステムの状況把握に30分から40分を要すことから、サービスレベルの向上が課題となっていました。そこでFMSは、メンテナンス回線をインターネット回線に切り替えることを検討。導入において最大の懸念となったのはセキュリティーの確保です。患者の病歴など機微な個人情報を扱う医療機関とFMSのメンテナンス拠点間は、セキュリティーを確保しなければなりません。

FMSは、セキュリティーの確保と運用性を勘案し、レセプトオンラインの認定を受けている4社のネットワークサービス中からMINDの「セキュアネットワークサービス」の導入を決定しました。

導入効果

広帯域化による短時間の状況把握で、迅速な対応を実現

セキュアネットワークサービスは導入当初、SYNAPSEのメンテナンス回線に採用されていましたが、現在ではデータセンターに設置した遠隔読影システム用のサーバーとお客様先に設置したデジタルX線画像診断用のPCとをつなぐネットワークやストレージサーバーにも採用され、広がりを見せています。

さらに、医師が外出先や自宅等のPC、スマートフォン、タブレットなどから病院内のサーバーにアクセスする際のモバイルネットワークにも採用され、病院外からでもセキュアにネットワークを利用できるようになりました。

セキュアネットワークサービスの導入による広帯域化で、データのやり取りはとてもスムーズになりました。これまで30分、40分かかっていた状況把握も、今ではほんの数分で終わります。その結果、システムのハードウエアの入れ替えや修理が発生した場合でもすぐにFSEに指示を出し、早期に対応することが可能になりました。

また、SYNAPSEのメンテナンス回線、遠隔読影システムの回線、ストレージサーバーの回線、モバイルネットワークと、医療サービスごとに異なっていたネットワーク環境がセキュアネットワークサービスで一本化されたことで、管理コストの削減と運用効率の向上が実現しました。

さらに、病院や診療所間を横同士のネットワークでつなぐ「病診連携」も増加傾向にあり、クリニック向けソリューションのC@RNAを使って診療所やクリニックの開業医が、大病院のCTやMRIなどの予約ができるようになりました。これによって、CTやMRIの稼働率の向上が実現するとともに、開業医でも地域の住民に対して高度な医療サービスを提供することが可能になっています。

今後の展望

病診連携のサービス向上とIoTによる情報サービスの提供へ

FMSでは今後も継続してISDN機器の保守切れに合わせて、SYNAPSEのメンテナンスの回線をセキュアネットワークサービスに切り替えていくほか、SYNAPSEやC@RNA Connectの新規ユーザーを獲得し、病院間の連携や病診連携を進めていく方針です。

また、セキュアネットワークサービスを利用したIoTによる情報サービスの提供を視野に入れており、各種システムから取得したデータの中から役立つ情報をピックアップして加工し、お客様である病院、診療所、クリニックがデータを医療サービスに利活用できるように提供していくことも計画しています。

導入サービス・製品