お客様のデータを守れ!
データセンターの社会的意義と良いデータセンターの基準とは?

  • #セキュリティー
  • #データセンター
  • #ITインフラ

2023年6月23日

データセンターは、お客様からお預かりしているデータを災害から守り、企業活動に貢献する、重要な社会インフラの一つです。ライフライン同様、サービスを維持するために様々な設備を設置しています。その設備の役割と活躍ぶりを設備管理者目線でお伝えしたいと思います。また、お客様がデータセンターを選ぶ際の参考となる、良いデータセンターの基準についてご紹介します。

社会インフラとなったデータセンター

社会インフラと言えば「電気」「水道」「ガス」を思い浮かべる方も多いと思いますが、「データセンター」もまた、現代生活において重要な社会インフラの一つとなっています。私たちの生活に欠かせない、ATM、携帯電話、動画サイトなどのサービスも、「データセンター」の上で動いていることをご存じでしたでしょうか?

“インターネット上のシステムを利用” = “データセンターを利用”

という数式が成り立つほど、インターネットが一般化した現代ではなくてはならないデータセンターですが、認知度は低く、普段は影の存在としてみなさんの生活を支えています。

そんなデータセンターが注目されるのは、残念ながら停電が発生した時など、比較的ネガティブな話題の時が多そうです。どの社会インフラにも言えることですが、障害時の社会活動及び経済活動における影響度が大きく、データセンターも、“使えて当たり前”というプレッシャーの中、影響を最小限にすべく様々な対策を施すことで、安定稼働し続けています。

対策のうち、特に重要な“電源対策“について、詳しくみていきます。

データセンターの電源設備

データセンター事業者が最も警戒する災害は停電です。データセンター事業者は万が一の停電に備えてUPS(無停電電源装置)や非常用発電装置を備えています。

当社ももちろん万が一の停電に備えてUPSと非常用発電装置を設置しています。非常用発電装置は電力会社からの受電が2秒間止まると自動的に起動して、100秒後に給電を開始します。その100秒間を繋ぐためにUPSが存在し、100秒間はUPSに搭載している蓄電池から給電を行います。

「お客様への給電を1秒も止めない」という信念により、これら設備の定期的な点検や部品交換を実施しています。しかし、当社の場合、20年以上に亘るデータセンターの運用の中で一度も活躍の場がなく、健気に待機し続けています。UPSや非常用発電装置は「働かないに越したことはない設備」と言われていますが、これまで万全な状態で待機し続けたことの労をねぎらいたいと、個人的には思っていたりします。

データセンターの電源設備

データセンターのライフサイクルと、それを支える影の存在

データセンターの設備は永遠に使えるわけではなく、寿命があります。もちろん使い方や環境により違いはありますが、建物は約50年、非常用発電機30年、UPS(無停電電源装置)15年、空調機15年、セキュリティ装置(監視カメラや入退室管理システム)5~10年等、耐用年数が異なる設備で構成されています。

そのためデータセンターの設備管理者には、個々の設備の特性を理解しつつ、長期のライフサイクルを見据えた全体の設備設計が求められます。それに加えて技術進歩に伴うサーバ機器の高発熱化・高密度化に対応できるための仕掛けを、データセンター設備に取り入れる必要があります。さらに、建物のオーナーの都合や設備の故障、会社の経営状況等で中長期プランが大きく乱れる可能性もあり、設備管理者の苦悩は絶えません。

みなさまの快適な生活のため、データセンターと設備管理者は一緒に、縁の下の力持ちとして日々見えない所で働いているのです。

よいデータセンターの選び方とは?

様々な特色を持ったデータセンターがあり、どのデータセンターを選択するのかは非常に悩ましいと思います。一度システムが稼働したら、別のデータセンターへ移設するのは容易ではありません。最初にしっかり評価基準を設けて判断していくことが重要となります。

データセンターを選択する上で分かりやすい評価方法としては、日本データセンター協会(JDCC)が制定したティアレベルがあります。ティア1~ティア4までの各レベルで規定されている評価項目を全て満たす必要があり、データセンターの建物や電源設備をメインに評価しています。ティア4のデータセンターが最も安心・安全ですが、その分費用が高額で過剰スペックとなる可能性もありますので、お客様の経営方針に合ったティアレベルのデータセンターを選択いただくと良いと思います。

そのほかにもデータセンター常駐スタッフが行えるサービスのレベルや工事対応の速さもデータセンター選定のポイントです。

これらの項目を比較検討してみるのはいかがでしょうか。もちろん、当社にご相談頂ければ、お客様のご要望やご予算を踏まえ、最適なご提案をさせていただきます。ぜひお問合せください。

関連サービス

MINDメールマガジン
「With MIND」ご案内

三菱電機インフォメーションネットワーク(MIND)が、多くのお客様の声にお応えして、メールマガジンを始めました!
MINDメールマガジン「With MIND」は、最新トレンド、新製品・サービスなど広いテーマ情報をお届けします。
きっとお客様の仕事の質の向上に繋がる気づきがありますので、ぜひご登録ください。

  • MINDが行う、オンライン/オフラインのイベントやセミナーの開催情報をいち早くご案内いたします。

  • MINDの製品・サービスのご紹介や、新製品のリリース案内、キャンペーン情報などをご案内いたします。

  • 市場トレンドや、業務改善のポイントなど、今知っておきたい情報をお届けします。
    ひと息つけるコンテンツも!